【プロ野球】パ・リーグ戦力分析。優勝争いはオリックスと西武か?

  • 石塚隆●構成 text by Ishizuka Takashi
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

中島の残留で大幅な戦力ダウンを免れた西武中島の残留で大幅な戦力ダウンを免れた西武金村義明の2012年プロ野球戦力分析~パ・リーグ編

 いよいよプロ野球も開幕するけど、今年も12球団のキャンプを回ってきて、監督、選手からもいろいろと話を聞かせてもろた。そこでオレなりに、今シーズンの各球団の戦力を占っていこうと思うんやけど、まずはパ・リーグからいこうか。

 昨年日本一のソフトバンクは、和田毅、杉内俊哉の両エースに最多勝のホールトンが抜け、正直、Bクラスもあるかなと思っていたんや。だけど、3月に入ってメジャー帰りの岡島秀樹が加入。岡島はタフだし、経験も豊富なので、大きな戦力になると思うで。森福允彦、ファルケンボーグらをはじめとする自慢のリリーフ陣はさらに強力になった感じがするな。これによって先発は6回ぐらいまで持ってくれればいいから、三本柱が抜けたとはいえ、何とか埋まりそうな雰囲気は出てきたな。とはいえ、長いシーズンを戦うにはリリーフ陣に頼ってばかりじゃダメ。やっぱり新しい戦力が出てこないと厳しい。メジャーで活躍したペニーはまだどこまでやれるか未知数やし、FAで西武から来た帆足和幸も全盛期は過ぎた印象があるから、現段階で計算が立たない。とにかく岩嵜翔、山田大樹らの若手がどこまで成長してくれるかがカギになるやろうな。

 大きな穴といえば、ダルビッシュ有が抜けた日本ハムも同じ。好材料といえばスレッジが戻ってきて打線に厚みが出たことぐらいかな。とにかく、ダルビッシュ不在は数字以上にダメージが大きいと思う。例えば、ダルビッシュがいたからこそ軟投派の武田勝が生きていたわけだし、ダルビッシュがいるというだけでベンチには安心感があった。絶対的エースが抜けた中、栗山英樹新監督がどういう風にチームを引っ張っていくかやけど、オープン戦を見る限りでは、まだどんな野球がしたいのかが見えてこない。ただ、今年は田中賢介も健在だし、中田翔の調子もいいので、得点力は期待できると思う。なので、かつてのように打ち勝つ野球に戻る可能性は十分あるよな。

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