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【MLB】大谷翔平の不振の正体と復活のカギを名コーチ・伊勢孝夫が見抜いた "異変"を解説 (2ページ目)

  • 木村公一●文 text by Koichi Kimura

── 6号は4月26日のカブス戦で、左腕のボビー・ミルナー投手[俊寺1]が投じたインコースの球をレフトスタンドへ運んだ一打でした。その際、大谷選手が「構えがピタッとはまってきている」と話していましたが、それは伊勢さんの指摘する"始動"とつながるのでしょうか。

伊勢 おそらく構えの部分、つまり最初の形でしょうね。バットの高さや位置、投手を見る際の頭の角度です。足元については、バットで測りながら軸足の位置をしっかり定めています。ここがうまくいくと、ボールの見え方が変わってきますし、スイングの軌道もよくなる。ただ、今の大谷は左投手が投げる真ん中から外のスライダーに対応しきれていません。さらに、右投手のインサイドの速い球に対しても、当たって前に飛んでも詰まるケースが多いですね。

【厳しいインコース攻めに苦戦】

── 内角攻めと外角の変化球を徹底されることで、フォームを崩されているということでしょうか。

伊勢 どちらに絞るかが難しくなっているのでしょうね。カウントの早い段階で、インサイドにカットボールや速い球を見せられますから。そこで詰まらされると、外のストレート系の球やシュート、シンカー系の球に対して、腰が引けたスイングになってしまう。

── 相手投手の攻め方が、今年はより正確で、かつ徹底していると。

伊勢 そうですね。開幕前からインサイド攻めへの対応がポイントと言われていましたが、日本よりもストライクを取られにくい際どいコース、つまり審判がボールと判定しやすい低めのインコースにも投げ込んできます。

── 厳密に言うと、フォームに「狂いが生じている」のかフォームを「崩されている」のか、どちらなのでしょうか。

伊勢 崩されているのだと思います。日米を問わず、早いカウントで速いインコースを見せておくのは、左のスラッガーに対する攻めの鉄則ですが、メジャーでは155キロ前後の速球を投げる投手がほとんどです。大谷といえども、インコースに速くて強いボールを投げ込まれると、対応は容易ではありません。

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