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【MLB】岡本和真の現在地 加藤豪将氏とシュナイダー監督が語るブルージェイズの流儀とは? (2ページ目)

  • 奥田秀樹●取材・文 text by Hideki Okuda

【ブルージェイズ独自の打撃スタイルとは?】

 巨人の主砲として長年活躍してきた岡本は、現在、メジャーの投手に対応するだけでなく、ア・リーグ東地区の強豪ブルージェイズのスタイルにも適応しようとしている。投手と違い、毎日出場する野手にとって、このプロセスは極めて重要だ。加藤氏は続ける。

「特にうちは、2ストライクになっても自分のベストなスイングをするというのがチームの個性です。それでも粘り強く戦えるのが、昨年ワールドシリーズまで進んだ理由だと思います。まずはその考え方を岡本選手に理解してもらい、三振は悪いことではないと伝えています。ただ、日本で長年トップレベルの打者としてやってきた選手にとっては、これまで言われたことのない考え方なので、馴染むまでに時間がかかると思います」

 2ストライクからでも当てにいくのではなく、しっかり振りきる。ジョン・シュナイダー監督も同様の考えを示す。

「今は、結果(打率など)は見ていない。見ているのは、スイングの選択と打球の強さのふたつだ。結果はコントロールできないが、何を振るか、どう振るかはコントロールできる。選手たちは毎日、スイング判断、打球速度、バットスピードなどのフィードバックを受けている」

 デービッド・ポプキンス打撃コーチはこう語る。

「岡本がベストのスイングをしているときは、あらゆる方向に強い打球を飛ばせるし、どんな投手からでも打てる。しっかりボールの後ろに入って、下半身も使えている。ただ、試合で結果が出ないと、どうしても手先だけでボールに当てにいこうとする意識になりがちだ。でも空振りを恐れる必要はない。むしろ最高のスイングをすれば、結果的に空振りは減っていくと思う」

 実際、試合を重ねるにつれて打率は下がっていたものの、打球の質は向上していた。95マイル(152.9キロ)以上のハードヒットは増加し、4月19日の試合までの時点で、直近11本の打球のうち7本が100マイル(161キロ)を超えていた。

「開幕からヒットは出ていましたが、自分としては、それよりも今のほうが、しっかりゲームの中で対応できている感覚がありました」と本人も振り返る。その感覚が、19日の試合で結果として結実した。二塁打は102.3マイル(164.6キロ)、本塁打は103.3マイル(166.2キロ)。"樫の木"の幹から放たれるような、重く力強い打球だった。

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