【MLB】大谷翔平が目指す史上6人目の「ダブルMVP」 本塁打王と得点王だけじゃ満足できない (4ページ目)
【過去の5人はいずれも殿堂入り】
昨年のポストシーズンで、大谷は3本のホームランを打った。だが、ワールドシリーズの5試合は打率.105(19打数2安打)と出塁率.227。ホームランも打点もなかった。
時期尚早を承知で最高のシナリオを思い描くなら、レギュラーシーズンのリーグMVPとワールドシリーズMVPのダブル受賞だろうか。そうなれば、1963年のサンディ・コーファックス(ドジャース)、1966年のフランク・ロビンソン(ボルチモア・オリオールズ)、1973年のレジー・ジャクソン(オークランド・アスレチックス)、1979年のウィリー・スタージェル(ピッツバーグ・パイレーツ)、1980年のマイク・シュミット(フィラデルフィア・フィリーズ)に続く6人目だ。
これまでの5人は、いずれも殿堂入りしている。コーファックスはドジャースのエースだった。あとの4人中3人はダブル受賞の年に本塁打王と打点王を獲得し(ロビンソンは三冠王)、スタージェルも別のシーズンに本塁打王となっている。
ドジャースのポストシーズン進出は、今年もまず間違いない。昨秋とは違い、大谷は今秋のポストシーズンに打者と投手として臨む。二刀流として活躍すれば、ワールドシリーズへの道は自ずと開かれる。
著者プロフィール
宇根夏樹 (うね・なつき)
ベースボール・ライター。1968年生まれ。三重県出身。MLB専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランス。著書『MLB人類学──名言・迷言・妄言集』(彩流社)。
大谷翔平 (おおたに・しょうへい)
1994年7月5日生まれ。岩手県水沢市(現・奥州市)出身。2012年に"二刀流"選手として話題を集め、北海道日本ハムからドラフト1位指名を受けて入団。2年目の14年にNPB史上初の2桁勝利&2桁本塁打を達成。翌年には最多勝利、最優秀防御率、最高勝率の投手三冠を獲得。
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