【MLB】ドジャース対カブス 大谷翔平、今永昇太ら日本人メジャーが東京シリーズに込める思い (3ページ目)
さらに今永がアメリカ人記者から聞かれたのは、来日して日本での時間を楽しむチームメイトを見てどう感じるかということだった。
「彼らのすばらしいところは、楽しむ時はすごく楽しんで、球場に入る時はみんな朝から準備をする。せっかく(プレシーズンゲームで)日本の球団とも試合をするので、日本の投手、野手、野球のすばらしさも、対戦して感じてほしいなと思います」
海を渡った日本人選手たちは大きく成長し、メジャーリーガーとして東京ドームでどんな姿を見せてくれるのだろうか。
3月18日、カブスの開幕投手・今永と真っ先に対戦するのは1番に入ることが濃厚な大谷だろう。戦いの舞台はいきなりクライマックスを迎える。
直後、1回裏のマウンドに登り、ドジャースの開幕投手を務める山本も意気に感じている。
「本当にたくさんの方に支えていただいて、いろんな助けをしていただいて、ここまで来られています。これまでの野球人生に携わってくれた方もすごく楽しみにしてくださっていると思うので、いろんな方にいい姿を見せられたらなと思っています」
3月19日の第2戦では、ドジャースに移籍した佐々木がメジャーデビューを飾る。
「まずは自分のピッチングをすることが大事かなと思うので、自分の持っているものを発揮できるように頑張りたいです」
ルーキーにとって、慣れ親しんだ日本でデビュー戦を飾れるのは大きなアドバンテージだ。フォーシームとフォーク、スライダーのコンビネーションでカブス打線をどう抑えるのか。奪三振ショーの鮮烈デビューになる可能性も十分にある。
さらに、楽しみなのが球場の雰囲気だ。NPBでは各選手の応援歌が奏でられるが、MLBの試合に応援団はいない。東京ドームのプラチナチケットを手に入れたファンは、どのように楽しさや興奮を表現するのだろうか。
2025年のMLB開幕戦、そして第二戦。「162分の2試合」から生まれる熱狂を、存分に堪能したい。
著者プロフィール
中島大輔 (なかじま・だいすけ)
2005年から英国で4年間、当時セルティックの中村俊輔を密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『山本由伸 常識を変える投球術』。『中南米野球はなぜ強いのか』で第28回ミズノスポーツライター賞の優秀賞。内海哲也『プライド 史上4人目、連続最多勝左腕のマウンド人生』では構成を担当。
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