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大谷翔平の復帰時期は? 山本由伸への期待度は? 番記者が語る2025年ドジャース先発陣の行方

  • 杉浦大介●取材・文 text by Sugiura Daisuke

復帰が期待される大谷(左)とさらなる飛躍が期待される山本 photo by Getty Images復帰が期待される大谷(左)とさらなる飛躍が期待される山本 photo by Getty Images

後編:在米番記者が語るドジャース先発投手陣

『FOXスポーツ』のドジャース&ナ・リーグ西地区担当記者、ロワン・カブナー氏によるドジャース先発投手陣分析の2回目。

実績ある先発ピッチャーを多数抱えるチームが、それぞれをどのように起用していくのか、そして大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希がどんな成績を残すか。ひと足先に占ってもらった。

*本文はカブナー記者の一人称

【故障者対策ゆえの先発陣の手厚い補強】

 今オフ、佐々木朗希、ブレイク・スネルを加えたドジャースは多くの先発投手を擁することになった。タイラー・グラスノー、山本由伸、スネル、佐々木に加え、大谷翔平もマウンドに復帰する。ほかにもトニー・ゴンソリン、ダスティン・メイ、ランドン・ナック、エメット・シーハンが先発入り候補であり、今はまだFAのクレイトン・カーショウとの再契約も有力視されている。

 もしも全員が健康であれば、6人ローテーションを敷いたとしても頭数が多すぎるという状況だが、昨季に起こったことを思い返し、チーム側はそのほうがいいと考えているはずだ。

 ご存知のとおり、2024年のドジャースは投手陣からケガ人が続出した。開幕時の先発ローテーションに入っていた投手で、ポストシーズンでも先発できたのは山本だけだった。その山本にしても、ケガで長期間、戦線を離脱していたし、プレーオフで大きな貢献を果たしたウォーカー・ビューラー(今オフ、ボストン・レッドソックスに移籍)も1年を通じて働いたわけではなく、シーズン中に獲得されたジャック・フラーティ(今オフ、デトロイト・タイガースに移籍)がいなかったら厳しい状態になっていたはずだ。

 今季の先発候補に名前を連ねているすべての投手に故障歴があり、1年を通じて健康を保つ可能性は低いと見る。先発投手が余る時期があれば、メイ、ゴンソリンらのブルペン行きが考慮されるのだろうが、そういった状況にそれほど頻繁になるとは思えない。8月ごろ、「先発投手が多すぎる」といった話をすることになっていたとすれば、私は驚くだろう。

 チームがこれほど先発陣を手厚くした要因として、それぞれの投手たちを慎重に起用したいという思惑があるはずだ。そのなかにはもちろん大谷、山本、佐々木も含まれる。日本人投手たちをNPBと同様に週1度の登板といった頻度で起用したところで故障が避けられる保証はなく、登板間隔については臨機応変に判断されていくに違いない。

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著者プロフィール

  • 杉浦大介

    杉浦大介 (すぎうら・だいすけ)

    すぎうら・だいすけ 東京都生まれ。高校球児からアマチュアボクサーを経て大学卒業と同時に渡米。ニューヨークでフリーライターになる。現在はNBA、MLB、NFL、ボクシングなどを中心に精力的に取材活動を行なう

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