大谷翔平にジャッジら有力選手から「MVP最有力候補」の声。出番は激減も「オールスターの顔」だった (3ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

「翔平はリーグトップ10に入る投手であり、トップ10に入る打者でもあるのだから、MVPの最有力候補から外すのは難しい。議論になるのは、彼には多くの休みを与えなければいけないから、代わりに先発ローテーションに組み込まれた投手が平均以下の選手だった場合は、チームに不利益になること。他にも、ジャッジのようなすごいシーズンを過ごしている選手がいるし、興味深い争いになるだろう」

 聡明なバーランダーの言葉は、今の大谷をわかりやすい形で表している。

 シーズン中だけでなく、オールスターでの起用法も、選手としての価値も、そしてMVP選考時の基準も......。二刀流としての活躍が続く限り、大谷以上に議論を呼び起こす選手は存在しない。

 全米のスーパースターが集まるオールスターでも、エンゼルスの背番号17以上の話題を呼ぶ選手は存在しなかった。現代のベーブ・ルースは夢の球宴でも最大の注目選手であり続けるだろう。同世代に生きる私たちの"大谷をめぐる冒険"もまだまだ始まったばかりである。

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