メジャー6月開幕説を検証。過去の延期事例からワールドシリーズは? (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO


 しかし、それが5月以降の開幕になると、日程をすべて繰り下げないかぎり、例年より大幅に試合数を減らさざるを得ません。

 それで思い出すのが、1981年のシーズン真っ最中に6月12日から7月31日まで、計50日間に及ぶストライキで中断した時です。

 そのシーズンは713試合も中止となり、入場料だけで約173億円もの損害が出ました。それでも、異例の前後期シーズン合わせて、チームによって103〜111試合を行ない、何とかメジャーの面目を保ちました。やはり、最低でも162試合の3分の2程度、つまり100試合以上は行なわないと白熱したレギュラーシーズン(地区優勝争い)を繰り広げることはできません。

 そう言う意味でも、5月25日のメモリアルデーか遅くとも6月はじめまでに開幕すれば、各チームぎりぎり100試合以上行なうことができます。しかし、1981年はア・リーグの本塁打王がわずか22本で4人も並んでしまうなど、個人のタイトルホルダーや記録は味気ないものになってしまいました。

4 / 7

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る