「大谷翔平におったまげた」NYの記者4人。未来予測は意見が割れた (2ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

レノン 23歳のルーキーだというのに、かなり自信を持ってプレーしていると感じた。ニューヨークでは無安打ではあったが、アロルディス・チャップマンとの対決でのスイングには感心させられた。100マイル(160.9キロ)を投げる左腕は特に左打者にとっては威圧的で、多くのベテランでも腰が引ける姿を見てきたが、大谷は恐れることがなかった。最後は打ち取られはしたが、あわやホームランの打球を飛ばすなど、いい内容の打席だった。

 メンタル面で強く、自信に満ち溢れているのだろう。打席で何がやりたいかもわかっているように見えたし、スイングも速い。選球眼も備えている。ピッチャーとして投げる姿は見られなかったが、テレビで見る限り、すでに「エリート」と言っていい投球をしている。現時点では、彼は事前の"誇大宣伝"が偽りでないプレーをしていると思う。

ハービー 彼がやっていることには、感心せざるを得ない。登板間隔が長いとはいえ、マウンド上ですごい球を投げて、打者としては打撃、走塁でも貢献している。野球界で誰も成し遂げていないことをやっているんだ。とんでもない選手で、彼の活躍をすごいと思わない人がいるとしたらどうかしている。

アドラー 打撃練習ではバックスクリーンの上、右中間、左中間にも当たり前のようにとんでもない打球を打ち込んでいた。それでいてゲーム中はとても辛抱強く、際どいコースのボール球を選ぶこともできる。この週末で最高の打席は25日のチャップマンとの勝負だったのではないか。左対左で100マイル以上を投げ込んでくるクローザーに対し、あわやホームランの大ファウルを放った。打球の初速度も速く、そのポテンシャルを印象づけるには十分だった。

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