大谷翔平とイチローに通じる、いつまでも「野球の研究者」でいること (2ページ目)

  • 佐々木亨●文 text by Sasaki Toru
  • photo by AFLO

 深い愛情を持って成長を見守ってくれた両親のもと、何事に対しても自らの決断を最優先に考えてもらった少年時代。目標設定の重要性と、先入観を持たずに挑み続ける生き方を教わった花巻東高時代。

 そして自らも想像し得なかった"二刀流"を提案され、誰も歩まなかった道を切り拓いた日本ハム時代。それらひとつひとつが大谷のバックボーンとなり、今でも自らの変化する姿を追い求めている。

「メジャーのトップに行きたい」――それは高校時代から一貫して持ち続けている大谷の思いだ。野球人としての成長をどこまでも追求したい。そのために目の前の課題と向き合い、日々の取り組みを大切にして、野球をとことん究める。

 5月10日(日本時間11日)のミネソタ・ツインズ戦の第4打席。大谷は初対戦となるピッチャーの、しかも初球の変化球を強振し、左中間へ第5号アーチを放った。試合後の取材で大谷はこんな言葉を残した。

「打つのも投げるのも1回1回、悪いところを修正して次に臨む楽しさがあります。一歩一歩前進している感じだと思います」

 我々の想像をはるかに超えるスピードで進化し続ける"二刀流・大谷翔平"。それでも今は、大谷にとって「野球を究める」ための道半ばに過ぎない。

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