大谷翔平はベーブ・ルースになれるか。メジャー史に見る二刀流の苦難 (6ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 では今後、メジャーの世界で二刀流プレーヤーが誕生することはないのでしょうか――。そんな折、今年のドラフトではふたりの二刀流プレーヤーが指名されました。

 まずひとりは、シンシナティ・レッズからドラフト1巡目全体2位で指名されたハンター・グリーン。高校時代に最速102マイル(約164キロ)の剛速球を投げて話題となった18歳です。高校3年間の通算防御率1.62、バッターとしては打率.324をマーク。投打ともに優れた才能を併せ持っており、レッズにはピッチャー兼ショートとして入団しました。

 グリーンは今年8月にルーキーリーグでデビューし、ピッチャーとして3試合に先発。合計4イニング3分の1を投げて7失点という成績でした。一方、投げない日は指名打者として7試合に出場して打率.233。二刀流として挑んだ1年目は平凡な結果に終わりました。シーズンを終えたグリーンは、「来年以降はピッチャーに専念する」とコメント。プロの世界でこのまま二刀流を続けるのは難しいと判断したのかもしれません。

 そしてもうひとりは、タンパベイ・レイズからドラフト1巡目全体4位で指名されたブレンダン・マッケイ。ルイビル大学時代にピッチャー兼一塁手として活躍した21歳です。

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