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イチローにA・ロッド、K・ロッドも。
大記録に挑むメジャーリーガーたち (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 このように、2016年シーズンはイチロー選手の記録がなにかと注目を集めていますが、ほかのメジャーリーガーも偉大な記録に迫っています。まずバッターでは、"A・ロッド"ことアレックス・ロドリゲスが史上4人目となる通算700本塁打まで、あと13本(現在687本塁打)。過去にこの大台を突破したのは、バリー・ボンズ(762本)、ハンク・アーロン(755本)、ベーブ・ルース(714本)の3人だけです。

 特に今シーズン、700本塁打到達後にベーブ・ルースの記録にも迫れば、さらに盛り上がるでしょう。ピンストライプのユニフォームを着て金字塔を打ち立てるのは、メジャーにおいて特別なものがあります。それも、アメリカ野球最大のヒーローであるベーブ・ルースの記録を抜くわけですから、全米中が大騒ぎになると思います。

 A・ロッドは2014年に薬物規定違反で1年間の出場停止を受けながら、昨年は33本塁打をマークして完全復活を果たしました。40歳になりながらも、そのパワーは健在です。昨年と同じペースで打てれば、700本塁打だけでなく、「ルース超え」も十分に可能でしょう。

 そしてもうひとつ、A・ロッドは打点でも名選手の記録を追い抜こうとしています。メジャーの歴代打点記録は、1位がハンク・アーロンの2297打点で、2位がベーブ・ルースの2213打点、そして3位がA・ロッドの2055打点。しかし、打点が公式記録として集計されたのは1920年からで、それ以前のアメリカ野球の長い歴史を振り返ると、19世紀後半に活躍したキャップ・アンソンという選手が通算2075打点という記録を残しています。今シーズン、A・ロッドがあと21打点をマークすれば、27年間で打点王に8度も輝いた偉大な名選手の記録を上回ることになります。

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