2015.12.25

イチローの天敵も、幻の完全試合男も。去りゆくメジャーの名選手

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 ナ・リーグMVPにブライス・ハーパー(ワシントン・ナショナルズ)が史上最年少で満票選出され、さらにナ・リーグ新人王にもクリス・ブライアント(シカゴ・カブス)が満票で輝くなど、2015年シーズンも若きスターが次々と誕生しました。その一方、ひっそりとメジャーの舞台から去っていく選手たちがいます。そこで今回は、2015年シーズンで引退する選手たちを紹介したいと思います。

長らくリーグを牽引したティム・ハドソンもメジャーの舞台から去る 最初に取り上げたいのは、今年7月で40歳となったティム・ハドソンです。1997年にオークランド・アスレチックスからドラフト6巡目(全体185位)で指名を受け、1999年にメジャーデビュー。その年から10年連続でふたケタ勝利を挙げるなど、球界を代表するピッチャーとなりました。

 アトランタ・ブレーブスに移籍して4年目の2008年にトミー・ジョン手術を受けながら、2010年には見事にカムバックを果たして17勝をマーク。サンフランシスコ・ジャイアンツに移籍した2014年には、メジャー16年目にして初のワールドシリーズ制覇を経験しました。通算成績は222勝133敗。今年まで現役最多の勝ち星を記録しています。

 ハドソンの特徴といえば、なんといっても右腕から繰り出される巧みな変化球でしょう。シンカーとスライダーを低めに集め、次々とバッターをゴロで打ち取りました。まさしくメジャー屈指のグラウンドボールピッチャーです。

 2001年にイチロー選手がシアトル・マリナーズに入団したとき、開幕戦で対戦した相手がハドソンでした。それ以来、ア・リーグ西地区のライバルとして、「アスレチックスのエース」対「マリナーズの安打製造機」の戦いは幾度となく見てきました。対戦成績は、イチロー選手の69打数15安打・通算打率.217。全盛期のイチロー選手の前に、まさに”天敵”として立ちはだかっていたのです。