【MLB】近年まれに見る選手大移動。今オフの勝ち組は? (5ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu photo by Getty Images

 さらにレッドソックスは、ウィンターミーティングでも精力的に動きました。ジョン・レスターの獲得は逃したものの、タイガースから6年連続ふたケタ勝利を記録しているリック・ポーセロ(15勝13敗・防御率3.43)、ダイヤモンドバックスから2012年に16勝をマークしたウェイド・マイリー(8勝12敗・防御率4.34)、そしてセントルイス・カージナルスからFAとなった元オールスター投手のジャスティン・マスターソン(7勝9敗・防御率5.88)と、3人の先発投手を獲得しました。レッドソックスは投打ともに良い補強ができたと思います。

 一方のタイガースは、キューバ出身の大砲ヨエニス・セスペデス(打率.260・22本塁打・100打点)をトレードで獲得できたのが大きいでしょう。これにより、2012年三冠王のミゲル・カブレラ、今季自己ベストの打率.335・32本塁打をマークしたビクター・マルティネス、そしてセスペデスと、来季のタイガースはメジャー屈指の強力スラッガー陣となりました。

 ただ、カンザスシティ・ロイヤルズからFAとなった8年連続ふたケタ勝利を挙げているジェームズ・シールズを筆頭に、まだ大物選手は移籍市場に残っています。ヤンキースの黒田博樹投手やイチロー選手など、日本人メジャーリーガーの動向も気になります。状況は日々刻々と変わっていくので、今オフのメジャーリーグからまだ目が離せそうにありません。

プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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