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ダルビッシュ有vs.田中将大。「夢の直接対決」の見どころは?

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu photo by AFLO

 2014年も見どころ満載のメジャーリーグですが、その中でもニューヨーク・ヤンキースに入団した田中将大投手のピッチングは大きな楽しみのひとつでしょう。また、メジャー3年目を迎えるテキサス・レンジャーズのダルビッシュ有投手も、サイ・ヤング賞の有力候補のひとりとして俄然注目が集まっています。田中投手とダルビッシュ投手はプライベートでも仲良しですが、そんな両者が今年、メジャーの舞台で直接対決するかもしれません。そんなシーンを想像するだけで、今から気持ちが高ぶります。

過去2年間で4度、日本人投手と先発で投げ合ったダルビッシュ有過去2年間で4度、日本人投手と先発で投げ合ったダルビッシュ有 ヤンキースとレンジャーズが対戦するカードは、オールスター明けに計7試合行なわれます。7月21日から24日まで、ニューヨークで4連戦。そして7月28日から30日まで、テキサスで3連戦です。週をまたいでホーム&アウェーで対戦するのは、アメリカでは「バック・トゥ・バック・シリーズ」と呼ばれています。オールスター後のローテーション次第ですが、うまく行けば2週続けてダルビッシュ投手と田中投手が投げ合う可能性も十分にあるのではないでしょうか。

 理想を言えば、両者揃って前半戦で10勝以上挙げてオールスターに出場し、その後、初の直接対決を見てみたいものです。そしてヤンキースがア・リーグ東地区1位、レンジャーズが西地区1位で対決してもらいたい。プレイオフ前哨戦というべきカードでダルビッシュ投手と田中投手が投げ合うことになれば、全米中の注目を集めることは必至です。

 では実際に対戦するとなれば、どんな展開になるのが理想的か考えてみたいと思います。まずダルビッシュ投手は、リーグ屈指の破壊力を誇るヤンキース打線を何としても抑え込まなくてはいけないでしょう。昨シーズンは主力選手の相次ぐ故障により、ヤンキース打線は低迷しました。しかし今シーズンは、3人の強力なバッター、俊足のジャコビー・エルズベリー(前ボストン・レッドソックス)、昨年24本塁打のカルロス・ベルトラン(前セントルスイス・カージナルス)、そしてオールスター捕手のブライアン・マッキャン(前アトランタ・ブレーブス)を補強しました。さらに、昨シーズンを棒に振ったデレク・ジーターとマーク・テシェイラが復活したので、打棒復活が大いに期待されています。

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著者プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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