MLBポストシーズン開幕。10球団のキーマン10人
現地9月30日、プレイオフ進出決定戦でタンパベイ・レイズがテキサス・レンジャーズを下したことにより、ポストシーズンに出場する全10チームが決定しました。10月1日にはナ・リーグのワイルドカード・プレイオフ(ピッツバーグ・パイレーツ対シンシナティ・レッズ)が、そして10月2日には同ア・リーグ(クリーブランド・インディアンス対レイズ)が対決し、いよいよポストシーズンがスタートします。そこで今回は、プレイオフに出場する各チーム注目のキーマンについて紹介したいと思います。
地区最下位だったドジャースを蘇(よみがえ)らせたのは、ケガから復帰したハンリー・ラミレスだ【ア・リーグ】
東地区1位:ボストン・レッドソックス(97勝65敗・勝率.599)
中地区1位:デトロイト・タイガース(93勝69敗・勝率.574)
西地区1位:オークランド・アスレチックス(96勝66敗・勝率.593)
ワイルドカード1位:クリーブランド・インディアンス(92勝70敗・勝率.568)
ワイルドカード2位:タンパベイ・レイズ(91勝71敗・勝率.562)
まず、ア・リーグ東地区を制したボストン・レッドソックスのキーマンは、やはりクローザーの上原浩治投手(4勝1敗21セーブ・防御率1.09)を挙げないわけにはいかないでしょう。2011年、レンジャーズ時代にプレイオフで3試合投げた上原投手は、ホームラン3本を喫して結果を残せず、ワールドシリーズに登板できなかった苦い過去があります。しかし、今シーズンの上原投手は、レッドソックスの絶対的守護神として地区優勝に大きく貢献しました。チームのMVPにふさわしい活躍をした上原投手がプレイオフで汚名返上できるのか、ぜひとも注目すべきでしょう。レンジャーズ時代は中継ぎで、今回はクローザーとして初めての登板となりますが、尻上がりに調子を上げているので、きっと素晴らしいピッチングを見せてくれると思います。また、上原投手とともにプレイオフで期待したいのが、セットアッパーの田澤純一投手(71試合・5勝4敗0セーブ・防御率3.16)です。今シーズンのレッドソックスの快進撃は、「田澤→上原」の必勝リレーなしに語れません。9月に入ってから田澤投手の調子がイマイチなので、ぜひとも復調してプレイオフで輝きを放ってもらいたいです。
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著者プロフィール
福島良一 (ふくしま・よしかず)
1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima)