2012.06.09

【MLB】「本当の復活は来年」。松坂大輔が受けた手術の中身とは?

  • 笹田幸嗣●文 text by Sasada Koji
  • photo by Getty Images

390日ぶりにメジャーのマウンドに上がる松坂大輔 現地時間6月9日、ついにあの男が帰ってくる。昨年6月10日に右ひじのトミー・ジョン手術を受けてから365日、最後の登板となった5月16のオリオールズ戦から390日ぶりのメジャーの舞台は、ボストンで行なわれるナショナルズとの交流戦。松坂大輔のメジャー第2章が、ついに始まろうとしている。

「自分の中で特別な試合。感慨深いものがある。だけど、できるだけ平常心で臨むようにしたい。土曜日(日本時間10日、日曜日)は新たなスタートになる」

 トミー・ジョン手術から1年でのメジャー復帰は、過去の例で見るならば最速の部類に入る。マーリンズのジョシュ・ジョンソンは343日(2008年)、ナショナルズのストラスバーグは368日(2011年)で戻ってきた。復帰への期間で考えれば、松坂はこのふたりと肩を並べる。

 一般的に、復帰までは術後12カ月から18カ月を要すると言われているが、個人差だけでなく、術法の違いからもこの差は生まれてくる。

 上記の3投手については、「術法はほとんど同じだった」とレッドソックスの医療担当者が教えてくれた。

 ダブルループとトリプルループ――トミー・ジョン手術には、このふたつの方法があり、ダブルループとは肘に移植した腱を2重に巻き付ける術法で、トリプルループは3重に巻き付けるものだ。また、腱を巻く際の強度も選手によって異なり、分かりやすく一般的な例で説明するならば、強く、きつく巻くほど、リハビリには時間がかかるが、その反面、新しく作られた靭帯の強度は屈強になる。