2012.05.16

【MLB】ストラスバーグが語ったダルビッシュ有「彼のことなど気にしていない」

  • 水次祥子●文 text by Mizutsugi Shoko
  • photo by Getty Images

2009年のドラフトで全体1位指名を受け、史上最高額となる総額1510万ドル(約15億円)でナショナルズと契約したストラスバーグ ダルビッシュ有(レンジャーズ)とスティーブン・ストラスバーグ(ナショナルズ)は、どちらも鳴り物入りでメジャー入りし、常に大きな注目を集める中、デビューからたちまち周囲にその実力を認めさせるなど、多くの点で似ている。

 ストラスバーグはチームの顔となり、登板の日には本拠地ナショナルズパークを満員にし、誰よりも大きな声援を浴びる。そして今、テキサスのレンジャーズボールパークでも、ダルビッシュが投げる日は同じような現象が起こっている。今の球界で「この選手が見たいから球場に行こう」と人々を駆り立てるほどの選手は、そう多くはないだろう。

 ふたりは開幕から快進撃を続け、ストラスバーグは4月に5試合登板して2勝0敗、防御率1.13、リーグ最多の34奪三振をマークし月間最優秀投手に選ばれた。一方のダルビッシュも4月は5試合に登板し、4勝0敗、防御率2.18、リーグ5位タイの33奪三振で月間新人賞を受賞した。

 ストラスバーグはメジャー3年目の23歳だが、2010年秋に右肘靱帯のトミー・ジョン手術を受け、約1年間戦列を離れたため、昨季まで2年間の登板回数は92イニング。故障復帰後は球団の意向で投球回数を制限しており、今季は160イニング程度をめどにするという。メジャーでの経験という点でもふたりには大きな差がなく、それだけにこれからもお互いに比べられる存在になっていくはずだ。

 ダルビッシュは1年ほど前にストラスバーグについて、「体の力がすごい。ただ肩を痛めそうな投げ方かな」と印象を語っていた。その後もテレビのインタビューでストラスバーグの投球フォームについて語るなど、やはり気になる存在なのだろう。

 対するストラスバーグの方はどうなのか。それを探るため、本拠地のあるワシントンDCに向かった。ストラスバーグは昨年8月以降一度も本塁打を許していなかったが、この日のフィリーズ戦で36イニングぶりに本塁打を浴びるなど6回を3失点で勝利投手の権利を得ずに降板。それでもチームは延長11回に逆転サヨナラ勝ちを決め、試合後のクラブハウスには明るいBGMと華やいだ雰囲気があり、ストラスバーグも穏やかな表情で登板後のインタビューに答えていた。