【独立リーグ】「まるで若き日の坂本勇人」 一度は野球をあきらめた独立リーガーがドラフトに懸ける最後の勝負 (3ページ目)
【独立リーグでやるのは今年いっぱい】
ところが、根本はシーズン開幕後にアクシデントに襲われる。6月上旬に扁桃炎を発症したのをきっかけに、体調不良が続いた。6月末まで試合欠場が続き、西武との交流戦はようやく状態が上向きになったタイミングだった。
本来であれば日本海リーグで圧倒的な数字を残してアピールしたいところだが、ここまでは本人が思い描いていたほどの成績を残せていない。
それでも、NPBのスカウトが見るのは数字だけではない。思いきりのいい打撃に加え、俊足や強肩といった高い運動能力。根本には、NPBで勝負できるだけの素材がある。そして、筆者が感じた「画になる選手」という要素を評価するスカウトもいるかもしれない。
もし、今秋にドラフト指名を受けられなかったら、どうするのか。そう尋ねると、根本は淡々と答えた。
「独立リーグでやるのは、今年いっぱいだと考えています。やっぱり生活とか、しんどいんで。けじめもつけないといけないですから。プロになれなかったら親孝行できるように、しっかり自立しないといけないなと」
そこまで言うと、根本は意を決したように言葉を紡いだ。
「だからこそ、今年はやりきりたいです。アピールできることをしっかりアピールして、やりきります」
多くの人が惜しんだ才能は、花開くのか。そのユニホーム姿は、きっと華やかな舞台でこそ映えるはずだ。
著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。
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