【高校野球】「公立で1位になる」から「大阪で1位になる」へ 堺東が挑む集大成の夏 (4ページ目)
堺東は1972年創立だが、野球部創部は2000年。これまで夏の最高成績は、10年前の2015年に記録したベスト8。25年の歴史のなかで、20年は3回戦以下で敗退している。そんななか、現チームは昨年の新チーム発足と同時に、ひとつの目標を掲げた。
「公立で1位になる」
しかし昨年秋の大会はすべて公立校と戦い、2勝して3戦目で敗れた。
「ウチは相手次第で勝てるようなチームじゃないので、相手よりも自分たちの力をどれだけ出せるかが大事です。春もベスト8まで行けましたが、負けてもおかしくない試合ばかりでした。子どもたちも、自分たちに野球の力がないことはわかっているので、ベスト8と言っても、野球がうまくて勝てたとは誰も思っていないはずです」
野球も野球以外もやることをやった結果、負けてもおなしくない試合を潜り抜け、ベスト8に残った。
「結果として、8つに残ったなかで公立校はウチだけだったので、こいつらのなかでは一応、目標を達成したってことになったんでしょう。だから、『夏の目標は?』って聞かれたら、そら言いますわね、高校生ですから」
ニヤリと笑顔を見せた指揮官の思いどおり、主将の長野は迷いなく夏の目標を口にした。
【公立1位の次は大阪で1位】
「公立1位の次なんで、夏は大阪で1位になりたいです」
つまりは甲子園出場だ。この時期の高校球児に対し、愚問であることは承知のうえで、長野に聞いた。「大阪で1位ということは、もし大阪桐蔭と当たったとしたら」と。
すると長野は、力強く言った。
「次は勝ちます」
春に当たった時も、「本気で勝てると思っていたか」と少々意地悪な質問にも、長野は視線を逸らすことなく「思っていました」と語った。
さらに、どんな展開なら勝てると思っていたかと聞くと、こんな答えが返ってきた。
「守備からミスなく戦い、タイブレークだったりを想定していました。だから夏は、とにかく守りを中心にミスなくやっていきたい」
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