沖縄の高校野球が抱える県外流出問題に沖縄尚学・比嘉監督は「本音は残ってほしいなと思うけど...」 (5ページ目)
本土の強豪校はライバルに手の内を隠すべく、同県との練習試合を避ける傾向にあるが、沖縄では県内同士でなければ実戦機会を設けるのは難しい。沖縄ならではのハンデがさまざまあるが、なんとか乗り越えたいと比嘉監督は工夫を凝らしている。
「そういう制約がある県だからこそ、『意識だけは全国に置こうぜ』っていう話はよくしますね。体つきや動きとかを見ることはできないけど、意識だけはしっかり持たないと行動が変わらないと思うので。『仮想全国』と、僕らはやっている。だから沖縄のチームが勝つって、すごく価値があることだと思うんですよね」
2年ぶり8回目のセンバツへ。九州王者は郷土の誇りを胸に、全国の舞台で高みを目指す。
著者プロフィール
中島大輔 (なかじま・だいすけ)
2005年から英国で4年間、当時セルティックの中村俊輔を密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『山本由伸 常識を変える投球術』。『中南米野球はなぜ強いのか』で第28回ミズノスポーツライター賞の優秀賞。内海哲也『プライド 史上4人目、連続最多勝左腕のマウンド人生』では構成を担当。
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