青山学院大の2年生捕手・渡部海は「もっと騒がれてもいい逸材」 目指すは「大学日本代表正捕手」「2年後のドラフト1位指名」 (2ページ目)
「立石さん(正広/創価大3年)のバッティング練習を見て、飛距離、打球スピードは群を抜いていました。どういう意識で打っているのか、いろいろと話をお聞きしました」
守備では動作のスピードと正確性を磨いてきたスローイングにしても、改善の余地は十分にあると渡部は見ている。
「プロに行くためには、これからスローイングに強さを出していかないと。前嶋(藍/亜細亜大2年)なんて、めちゃくちゃいいボールを投げていましたから。自分もこの冬にレベルアップしないといけないです」
【投手の力を引き立たせるのが仕事】
これまでの野球人生では、住吉ボーイズ時代にはU−15代表に選ばれ、智辯和歌山高ではU−18代表に選ばれている。だが、大学代表への選出はまだない。今年6月にも大学日本代表候補選考合宿に招集されたが、体調不良のため辞退を余儀なくされている。
「おでこに大きな出来物でできて、目が腫れて野球ができない状態でした。春はいい成績も残せませんでしたし、選ばれても戦力になれたかはわかりません。その分、夏に集中的に練習できたので、秋の結果につながったと感じています」
今回の強化合宿に招集されたメンバーでは、今年も大学代表入りした小島大河(明治大3年)が正捕手候補最右翼だろう。ほかにも捕手陣で頭ひとつ抜けた強肩を披露した前嶋など、ライバルたちがひしめいている。
大学日本代表の堀井哲也監督(慶應義塾大監督)に「代表の捕手に求めるものは、何ですか?」と質問したところ、こんな答えが返ってきた。
「一番はピッチャーの能力をどれだけ引き出せるかです。キャッチャーは技術的にも、身体的にも、精神的にも多くの要素を求められるポジションですが、とくにピッチャーに安心感を与えられるキャッチャーを求めています。その意味では、今年の印出くん(太一/早稲田大4年)はその要素を持っていましたね。来年も彼のようなキャッチャーが中心になると思います」
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