広陵の「不動のエース」高尾響は新フォームで凄みを増す 既定路線を変更して「即プロ」の可能性はあるか (3ページ目)
「すぐ」の解釈が筆者と高尾の間で噛み合っていないような気がしたが、重ねて「今は目の前の試合に集中するだけですか?」と尋ねると、高尾は「はい」とうなずいた。
焦ることはない。筆者は先走った質問をしたことを反省した。高尾が甲子園で投げれば投げるほど、道は自ずと開けていく。今はただ、高尾の進化を噛み締め、春の快進撃の行方を見届けるしかない。
広陵の2回戦は大会8日目(雨天順延がなければ3月25日)、青森山田戦に決まった。高尾の真価を測るにはもってこいの強打線である。
著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。
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