2022.03.15

注目のデータから読み解くセンバツ大会の行方。上位進出校、ダークホースはここだ!

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • photo by Taguchi Yukihito

 大勢の観客に見守られ、ブラスバンドの応援を背に球児たちが躍動する----。3月18日に開幕する第94回選抜高校野球は、上限2万人の有観客に加え、アルプス席でのブラスバンドによる応援が認められた。完全にとはいかないが、新型コロナウイルス感染拡大以前に近い甲子園が戻ってくる。

昨年秋の神宮大会で2本塁打を放った大阪桐蔭の松尾汐恩昨年秋の神宮大会で2本塁打を放った大阪桐蔭の松尾汐恩 この記事に関連する写真を見る

優勝候補筆頭はやはり...

 都道府県大会を勝ち上がって甲子園にたどりつく夏とは異なり、地区大会や明治神宮大会など他の都道府県のチームとも戦うのが秋。試合数も多く、豊富なデータが集まるため、数字からチーム力をはかることができる。

 そのなかで、筆者が重視するのがBB/K、OPS、K/BBの3項目である。近年の甲子園優勝チーム、上位進出したチームを調べてみると、この3項目の数値がいい学校が多く、優勝を占ううえで見逃せないデータになっているからだ。

 BB/Kは打者の打席アプローチを評価する指標で、「四死球が選べて三振が少ない」選球眼とミート力を兼ね備えているかを表す。OPSは出塁率と長打力を足した数字で、打率や打点よりも打者の攻撃力を示しており、チーム得点との相関性が高い。K/BBは投手の指標で、数値が高い投手は奪三振が多く四死球が少ないため、投手としての完成度が高いと言える。

 この3項目すべてでトップ10入りしたのが木更津総合(BB/K=1位、OPS=6位、K/BB=1位)、大阪桐蔭(BB/K=8位、OPS=1位、K/BB=8位)、九州国際大付(BB/K=9位、OPS=5位、K/BB=2位)の3校。投打に力のあるこの3チームが優勝候補の一番手といえる。

 なかでも優勝候補筆頭に挙がるのが、昨秋の明治神宮大会王者の大阪桐蔭。神宮大会決勝で2本塁打を放った強打の捕手・松尾汐恩を中心にした打線は15試合で17本塁打を記録。打率は4割を超え(.407)、BB/K=1.71、OPS=1.084をマークした。藤原恭大(現・ロッテ)や根尾昂(現・中日)を擁して優勝した2018年はBB/K=1.75、OPS=1.050。ほぼ同じ数字で、打線はこの時と同等の力があるといえる。