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智弁和歌山の投手陣が豪華すぎる。対抗できる有力チームはどこか? (3ページ目)

  • 沢井史●文 text by Sawai Fumi
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 上位進出の常連校である日高中津は、サイド右腕の土川颯輝、左腕の太田悠雅が2本柱を形成する。土川は、変則フォームから放たれる手元で動くボールがなかなか打ちづらい。太田はテンポのよいピッチングで打たせて取る好投手だ。太田がマウンドに立てば一塁手や中堅手で出場することもある土川は、中軸打者としても高い能力を見せる。

 近大新宮の右腕・川口朝光(あさひ)は、130キロ半ばの速球と2種類のスライダーのコンビネーションで勝負する。奪三振率も高く、昨秋は新人戦で1試合14個の三振を奪った。バッテリーを組む184センチの大型捕手・榎本悠一郎は4番打者として気を吐き、思い切りのよいスイングで長打を連発する。

 鳥羽、立命館宇治(いずれも京都)を甲子園に導いた名将の卯瀧逸夫(うだき・いつお)氏が監督に就任して話題になった初芝橋本には、左打ちの千代松広大、右の森本恵翔(けいしょう)と、左右の長距離砲がいる。

 千代松は前チームでは三塁手のレギュラーで上級生顔負けの鋭いスイングを見せつけてきた。森本は、191センチ105キロの巨体から繰り出される打球はまさに高校生離れのスケールだ。

 昨秋、尾藤強監督が勇退し新体制となった箕島は、捕手・梅本大雅(たいが)のフットワークのよさが光る。3年連続で夏の県大会ベスト8の古豪・桐蔭は、1年夏からマウンドに上がる左腕・坂口健心(けんしん)が安定している。ピンチでも強気に攻めるピッチングが持ち味で、大崩れしない。

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