2020.04.30

ドラフト候補・元山飛優の成長。
大塚光二監督の言葉で自己中が消えた

  • 永田遼太郎●文 text by Nagata Ryotaro
  • photo by Nagata Ryotaro

「飛び抜けて優れるように」

 父は生まれたばかりの息子に期待を込め、そう名付けた。

 その名を授かったのは、東北福祉大・元山飛優(もとやま・ひゆう)。父の期待に応えるように、佐久長聖高(長野)時代から素質を高く評価され、大学進学後も順調に成長。大学球界屈指の遊撃手として、今秋のドラフトでも注目を集めている。

憧れの選手は中日で活躍した立浪和義と語る元山飛優 東北福祉大では1年春からショートのレギュラーとして活躍し、2年では大学日本一を経験。3年になると侍ジャパン大学日本代表選考合宿にも招集された。

 元山は物事を曖昧にせず、はっきり言うタイプである。昨年夏、侍ジャパン大学日本代表選考合宿でもチーム内に漂う空気の変化をいち早く察知し、年上の選手にも臆することなく、自分の意見をしっかり伝えた。

「ちょうどメンバーが決まりだした時期で、みんな自分のことだけを考えるようになっていたんです。それはおかしいだろうと……。自分は3年でしたが、キャプテンの篠原涼さん(筑波大→JX−ENEOS)に声をかけて、『集合かけていいですか?』と提案しました。自分の意見を伝えたことで、みんなと仲良くなれましたし、お互いが積極的にアドバイスを送るようになりました」

 高校、大学と主将を任されたように、元山は生粋のリーダータイプである。だが、元山はリーダーらしく自分を見せようと思ったことはない。あくまで自然体を心がけ、そこにチームメイトがついてきてくれたらいいと話す。