山﨑武司がセンバツ10人の強打者を評価。
特に「ベタ惚れ」なのは? (10ページ目)
センバツ初戦の中央学院戦でサヨナラ3ランを放った明徳義塾の4番・谷合悠斗谷合悠斗(たにあい・ゆうと/明徳義塾/178cm・85kg/右投右打/外野手)
センバツでは、初戦の中央学院戦で逆転サヨナラホームランを打った右打者ですね。体に厚みはあるし、強打者としての雰囲気を持っています。ただ、そのわりにスイングに力感を感じないのが引っかかります。打ちにいく際に重心がホームベースに寄って、前さばきでスイングする。サヨナラホームランもこの形でした。この打ち方だとインコースに詰まってしまいます。体に力はあるので、そのパワーをもっとバットに伝えられる使い方を学んでほしいですね。
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清宮幸太郎選手(早稲田実→日本ハム)、安田尚憲選手(履正社→ロッテ)がいた昨春と比べると、どうしても小粒感はありましたが、それでも魅力的な打者も多く発見できました。
特に増田くんの強く振れる姿は印象に残りました。明秀学園日立からは細川成也選手(DeNA)も育っていますし、金沢成奉監督の打撃指導の素晴らしさが際立ちますね。
外国人打者は下半身をピタッと止めて、上半身のパワーを生かして飛ばすことができますが、日本人打者は全身をフルに使ったほうが飛距離を出せると僕は考えています。下半身の強さと上半身の器用さ、その両方を兼ね備えないとプロの世界で活躍することは難しいでしょう。
高校生は、たった数カ月で別人のように変わります。夏の甲子園でも、1人でも多くの高校生離れしたスイングを見せてほしいと思います。
◆山本昌が評価した昨夏の甲子園エースたち。プロ入りしたのは誰か?>>
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