2018.04.05

あの公立エースをメジャーも絶賛。
センバツ「発掘されたドラフト候補」

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 大阪桐蔭の史上3校目となる春連覇で幕を閉じた第90回センバツ高校野球大会。今年も多くの逸材がスカウトたちの目に留まった。大阪桐蔭の藤原恭大(きょうた)や根尾昂(あきら)といった大会前から注目を集めていた選手はもちろん、この春の戦いを目の当たりにして「この選手、思っていたよりいいな」という掘り出し物もいたはずだ。

 そこで今回、スカウトたちにこのセンバツで見つけた”隠れ逸材”について話を聞いた。

3回戦の花巻東戦では9回までノーヒットに抑える好投をみせた彦根東の増居翔太「大型の本格派と聞いていたので、扇谷莉(おうぎや・らい/東邦)には期待していたんですけど……」と前置きした上で、あるパ・リーグ球団のスカウトが挙げたのが東邦の背番号10、西有喜(投手/183センチ78キロ/右投右打)だ。

「シュートがあるでしょ。しかもプレートの一塁側を踏んで、食い込んでくるような軌道で投げ込んでくる。右打者には死球のリスクもあるのに、怯(ひる)まずインコースを突いてくる。それにフォークなのか、ツーシームなのか、沈む系のボールがあり、それがカウント球にも勝負球にもなっている。

 また、クイックやけん制、打球への反応もいい。高い技術を持った投手だと思います。体も大きいし、あとはストレートの威力がどこまで上がってくるか。ピッチングセンスはかなりのものを持っていますよ」

 そして、もうひとり挙げたのが、日大山形の佐藤洸太(投手/182センチ77キロ/右投右打)だ。

「今後に期待の投手です。智弁学園(奈良)戦は後半にへばって失点を許しましたが、変に力まないで、淡々と投げるんです。それでも真っすぐの威力がある。最初のひと回りはほとんど外野に飛ばなかった。5回に、全部アウトローの真っすぐで三振を3つ奪ったときなんて、思わず手を叩いてしまいました(笑)」