2018.04.02

明徳義塾がいてもセンバツ2年で
1勝7敗。四国の野球はもう古いのか

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 かつて、愛媛の松山商業、高知の高知商業、香川の高松商業、徳島の徳島商業といった全国制覇の実績のある「四国4商」をはじめ、四国の高校が高校野球をリードしていた時代があった。しかし、その勢力図は今や大きく書き換えられた。

 ここ数年の四国勢の戦いを見ていると、「四国は野球どころ」と言われていたことが懐かしく思える。2017年のセンバツには明徳義塾と中村(ともに高知)、帝京第五(愛媛)の3校が出場したが、いずれも初戦で敗退。そして今年のセンバツも、明徳義塾以外の英明(香川)、高知(高知)、松山聖陵(愛媛)の3校が初戦で姿を消している。

甲子園通算50勝を達成した明徳義塾の馬淵史郎監督 長らく「四国の横綱」の座に座っているのは、馬淵史郎監督率いる明徳義塾だ。

 ある愛媛の強豪校の監督はこう言う。

「生徒には『四国の1枠は明徳に決まっとる。もうひとつか、ふたつの出場枠を取らないとセンバツには出られん。明徳と互角にやれれば、全国でもいいところまでいけるから』と言っています」

 甲子園を目指す四国の強豪は、練習試合で横綱の胸を借り、公式戦でしのぎを削る。大きな壁であり、全国レベルの基準でもある明徳義塾に勝つことを目標に、チーム作りを行なっているのだ。

 2017年秋の四国王者として明治神宮大会に乗り込んだ明徳義塾は、中央学院(千葉)、静岡(静岡)、創成館(長崎)を下して日本一になり、この春のセンバツでも優勝候補のひとつに挙げられていた。

 迎えた初戦(2回戦)の中央学院戦は、主砲の谷合悠斗のスリーランで逆転サヨナラ勝ちをおさめ、馬淵監督の甲子園50勝に花を添えた。続く3月30日の第2戦(3回戦)日本航空石川(石川)戦に勝てば、全国屈指の強豪である東海大相模(神奈川)と対戦することが決まっていた。しかし、あと3つアウトを取ればベスト8進出が決まるというところで逆転サヨナラスリーランを打たれてしまった。