「浜高の野球で勝て」。兄の想いを胸に、
和田毅の弟が古豪復活に挑む (8ページ目)
そんな兄・毅に母校の監督に就任することを報告したときのことだ。「浜高を復活させてくれ」と激励されると同時に「『浜高の野球』をやり通して勝つことが、本当の意味での復活だと思うぞ」とも諭(さと)されたという。
「浜高の野球を塗り替えるのではなくて、復活させる。たとえば、ガンガン打てるチームにつくり変えて甲子園に行ったとしても、それは復活とは言わないと思うんです。もちろんウエイトトレーニングでの体づくりだったり、必要なものは取り入れるんですけど、根幹にある『浜高の野球』を決して見失わないように。伝統を積み重ねた上で甲子園に行く、勝ち上がることが本当の意味での"復活"だと思います」
兄の現役生活は1年でも長く、そして復活の甲子園出場は1年でも早く――。
「久しぶりに袖を通して、身が引き締まる思いがした」と語る若き指揮官は、熱い思いを胸に秘め、挑戦を続けていく。
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