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高校球児のスマホ事情。
敵情報はツイッターで、
気合い注入はLINEで (3ページ目)

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 寮生、自宅からの通学生の両方がいる前橋育英もツイッターは禁止ではないが、自分たちはつぶやかないようにしている。使用するのは、人のツイートを見ること専門だ。

「相手の情報を取るために使います。相手の誰がケガをしたとか、誰が調子悪いとか、そういう情報があったらみんなに回します。(初戦の対戦相手の)中村高校のインフルエンザもそれで知りました」(前橋育英のライト・飯塚剛己)

 そんななか、センバツの大会期間中も普通にツイートしていたのが市立呉だ。試合前日や試合後などに意気込みや感想、応援してくれた人へのお礼などをつぶやいていた。

「いつも気をつけてますけど、甲子園が決まってからは、目立たないように、ふざけることはしないようにしています」(市立呉のレフト・普家涼平)

 ただ、やはり開幕試合で勝利した反響は大きいようで、普家は試合後にフォロワーが約100人増えたという。

「やっぱり、嬉しいですね。知らない人からも『見てました。頑張ってください』とか言われたりしたので。さすがに、『LINEを交換してほしい』というのは『それはちょっと......』と断りましたけど」(普家)

 知り合いではない人と気軽に交流できるのがSNSのよさだが、注目される甲子園球児ゆえに「つながりたい」と思う人は多いので注意が必要だ。甲子園という特別な場所にいる自分の立場を考えて正しく使うことができるか。モチベーションを上げる材料としてうまく使えれば、プラスになる。

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