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高校球児のスマホ事情。
敵情報はツイッターで、
気合い注入はLINEで (2ページ目)

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 Wi-Fiの最大の利点は動画をいくらでも見られるということだ。自分の好きなときにいつでも相手の研究ができる。もちろん、プロ野球選手やメジャーリーガーの映像を見て勉強することもできる。その気になれば、自由時間を有効活用できるのだ。十河に話を聞く前、帝京五の小林昭則監督はこんなことを言っていた。

「せっかく携帯があるんだから、選手たちに、『プロ野球選手の動画を見て研究しろよ』と言ったら、『容量が足りなくて見られません』と言うんですよ」

 動画サイト内には役に立つ情報がいくらでもある。動画つきのツイートもある。だが、それも見られる環境がなければ活用できない。

 一方で、やはり問題になるのはSNSの使い方だ。かつては甲子園の大会中に出場校の選手が相手校を揶揄(やゆ)するようなツイートをして問題になったこともあった。そのため、スマホの使用は許可されていても、ツイッターは禁止という学校は多い。ツイッターが禁止されていない学校も、細心の注意を払っている。

「以前は自分の練習している光景の動画をアップしている選手もいたんです。それで、何でわざわざこっちの情報を流すようなことをするんだと。それからは見るのはいいけど、発信するのは禁止にしました」(帝京五・小林監督)

「ツイッターはカギをつけていれば(許可したフォロワーのみにツイートが公開される)OKです。相手の情報を得るのに使うのはいいけど、こっちの情報は出さないようにしています」(神戸国際大付・十河)

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