遅くても大丈夫。健大高崎の
チーム最鈍足選手が語る「機動破壊」 (4ページ目)
「普通に走ったらアウトになるので、駆け引きをいろいろと練習してきました。『このカウントなら牽制球は来ない』と確信したら走るとか。あとは盗塁練習のときに、葛原(毅)コーチが後ろについて、『そのタイミングで行け!』と教えてくれるんです。そうやって練習していくうちに、スタートのタイミングを自分でつかめるようになってきました」
沖縄・北谷ボーイズから群馬の健大高崎に入学し、当初は同学年の湯浅大や小野寺大輝の快足ぶりに「速さが全然違う」とショックを受けたという渡口。それでも打撃力と走塁技術を磨き、今や立派な「機動破壊」を構成する一員になった。
「健大に入ってみて、個人個人のレベルが高くてレギュラーを取れるか不安でしたけど、一人ひとりの役割があるということに気づいてから変われたと思います。自分はバッティングと、塁に出てからはやれることをやろうと思います」
こんなスタメン"最遅"ランナーがいる健大高崎は、間違いなく強い。2012年春のセンバツベスト4を超える戦績を目指して、健大高崎の「機動破壊」はますます止まる気配がない。
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