「末代の恥」から6年。開星前監督・野々村直通が見た甲子園 (5ページ目)
今も開星に残る「野々村イズム」は何でしょうか? そう訊くと、村本部長はこう答えた。
「開会式の入場行進を見てくれた人なら、それが伝わったと思うんです(開星ナインは雄々しく両手両足をそろえて行進し、場内からの喝采を浴びていた)。野球は技術ももちろん大事ですが、その前に取り組む姿勢や学校生活が大事。そうした野々村先生が築いた礎は、これからも踏襲していきます」
開星の主将で遊撃手を務める門脇諒は、小学校2年生から開星野球部に憧れ続けてきたという。
「野々村先生は“ザ・開星”という人。そして、開星野球部をつくってくださった人です。野球に対しての情熱や、人としてあるべき姿を教わってきました。これからも自分たちは魂でプレーしていきます」
超個性派監督がつくりあげた“魂”は、これからも……ひょっとしたら末代まで、開星野球部に伝承されていくのかもしれない。
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