好投手が揃うセンバツ。大阪桐蔭、敦賀気比を止めるのはどこだ?

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 ストップ・ザ・2強――。3月20日に開幕する第88回センバツ高校野球。今大会のキーワードはこれだ。

 2強とは、大阪桐蔭と敦賀気比。長く強豪校として君臨している2校だが、ここ2年間の戦績は特に抜けている。

昨年秋の神宮大会で自己最速の150キロをマークした大阪桐蔭の高山優希昨年秋の神宮大会で自己最速の150キロをマークした大阪桐蔭の高山優希

 高校野球は1年間で、春のセンバツ、夏の選手権、秋の神宮大会と3つの全国大会があるが、大阪桐蔭は14年の夏優勝、15年春ベスト4、15年秋ベスト4、敦賀気比は14年夏ベスト4、15年春優勝、15年秋準優勝。2校とも、この2年間に6度あった全国大会で3回もベスト4以上に進んでいるのだ。

 これらの実績に加え、両校にはシニア・ボーイズを中心に中学時代に活躍した選手が多数揃うため、対戦するチームは試合前から「アイツらはすごい」と見上げてしまう。つまり、「ユニフォームで勝つ」という図式ができあがっている。それこそが最大の強みである。

 もちろん、今大会も戦力は充実している。大阪桐蔭は150キロ左腕の高山優希を軸に、もうひとりの左腕・岩本悠生、右のサイドスロー・香川麗爾(かがわ・れいじ)と投手陣は豊富。打線も昨年から上位を任されていた中山遥斗(なかやま・ゆうと)、永廣知紀(ながひろ・ともき)、吉澤一翔(よしざわ・かずと)が残り、公式戦のチーム打率.381は出場校中トップを誇る。エンジンのかかりが遅い高山が序盤から会心の投球ができれば、さらに死角はなくなる。

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