清宮幸太郎、オコエ瑠偉......若き侍たちが挑む「初の世界一」 (3ページ目)

  • 柳川悠二●文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images

 リードオフマンは、センターを守るオコエだ。プロ野球スカウトの「足と守備は一級品」の声は彼の耳にも届いている。課題は打撃だ。甲子園準決勝で東海大相模に敗れ、翌日に帰京すると、すぐに木製バットを手にし、練習を再開した。

「ここ最近、当てにいくようなバッティングが多いので、それはなんとか修正したい。木製はだんだん慣れてきています」

 清宮の前後を打つのは、打撃が好調の遊撃手・平沢、西東京大会で清宮のライバルだった勝俣あたりが有力だ。

 投手陣の柱は、甲子園優勝投手にして、大学日本代表との試合でも先発を任された左腕・小笠原と、ドラフト上位候補の右腕・高橋になる。

 高橋は7月に左足を痛め、岐阜大会の準決勝でマウンドに上がることがないまま敗戦。一度は夏の終わりを迎えたが、再びチャンスが巡ってきた。

「選ばれることを祈って、準備していました。地元にはずっと応援してくれた人たちがいる。甲子園に行けなかった分、代表での活躍を見てもらって、喜んでもらいたい」

 大学日本代表との試合では、この日の最速である148キロのストレートで、横尾俊建(慶應大)から三振を奪うなど、順調な仕上がりを見せている。

 西谷監督は、開幕前日の27日、公式記者会見で各国の監督を前にこう話した。

「前回大会では、今、日本のプロ野球で活躍している選手も何人かいましたが、そのチームと遜色ない選手が今年も揃っている。優勝を目指して頑張りたい」

 グループAの高校日本代表は、ファーストラウンドで28日にブラジルと対戦し、翌29日には早くもアメリカとのリベンジマッチに挑む。

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