2014.08.19

スカウトたちが絶賛した「夏の甲子園8人の逸材」

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 昨年の甲子園を沸かせたプロ注目の両右腕、済美・安樂智大と前橋育英・高橋光成が不出場。スター不在が心配された今大会だが、スカウトたちの目を釘づけにした選手はいた。

初戦で優勝候補の東海大相模を破った盛岡大付のエース・松本裕樹

 センバツからの高評価が変わらないのが、智弁学園の岡本和真。この夏は高校通算73本塁打のパワーは披露できなかったが、明徳義塾の好投手・岸潤一郎からタイムリーを含む2安打。存在感を見せた。

「甘い球をしっかりとらえていた。狙っていた獲物を確実に逃さない。これはあとからつけられないものだよね。それに、打てなくて『今日はまったくダメ』ということがない。ある一定のバッティングはするのでメドが立てられる」(パ・リーグスカウトA氏)

「バッティングで評価していない球団はないでしょう。春よりもボールを追いかけなくなったので不細工な三振をしなくなった。スイングスピードがあるからひきつけて打てる。清原和博タイプでしょう。日本を代表するホームランバッターになってもらいたいね」(パ・リーグスカウトB氏)

 甲子園で直接視察した阪神の中村勝広GMも「打球のすごさが違う。ものが違う」と絶賛。打撃面に関しては大学・社会人を加えてもトップクラスの評価だ。問題はポジション。外国人やベテランと重なるファーストというのがどう影響するか。

「守備位置をどうするかは問題だね。投手としても140キロを投げられるし、肩はあるからサードができるかもしれないが……。そういう意味で(DH制のある)パ・リーグは指名しやすいよね」(セ・リーグスカウト)

 近年の野球界は右投げ左打ちが多く、右の大砲はどの球団ものどから手が出るほど欲しい人材。「1位または外れ1位での指名が確実」というのがスカウトの見方だ。