あっさりボールを奪われる清武弘嗣。5年前の姿、まだここにあらず

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 まだまだ本調子にはほど遠い──。そんなMF清武弘嗣のパフォーマンスだった。

 5月6日に行なわれたJ1リーグ第10節の柏レイソルvs.セレッソ大阪。リーグ戦7試合負けなし、ルヴァンカップも含めれば公式戦11試合負けなし。意気揚々と柏のホーム日立台に乗り込んだC大阪だったが、リーグ戦3連勝中と勢いでさらに上をいく柏に0−1と惜敗。失点は不運極まりないものだったが(DF丸橋祐介のクリアボールがFWクリスティアーノに当たってそのままゴールイン)、柏のハイプレスに苦しみ、最後まで後手を踏んだ印象は否めなかった。

セレッソ大阪の攻撃力アップに清武弘嗣の復調は欠かせないセレッソ大阪の攻撃力アップに清武弘嗣の復調は欠かせない 注目の清武は90分間フル出場。4−4−2の右MFとしてピッチに立つと、1点を追いかける終盤にはトップ下でプレー。試合終了間際にあわやというミドルを放ったものの、柏の守護神・中村航輔のスーパーセーブに阻まれてしまう。刹那(せつな)、ピンクのユニフォームを身にまとった背番号46は、悔しそうに天を仰いだ。

 大きな期待を背負いC大阪に復帰した清武だったが、ここまでは本領を発揮しているとは言いがたい。ケガで出遅れてジュビロ磐田との開幕戦を欠場し、第3節のコンサドーレ札幌戦で初出場。しかし、3月下旬に左太ももを痛めてふたたび離脱。その後、段階的に復帰していき、4月30日に行なわれた第9節の川崎フロンターレ戦でスタメンに戻ったばかりだった。

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