【自転車】TeamUKYOが掲げる「2016年の次なるステップ」

  • 西村章●構成・文・写真 text & photo by Nishimura Akira

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第81回】

 国内シリーズ戦「Jプロツアー」で圧倒的な強さを発揮している2015年のTeamUKYO。ただ、チームを率いる片山右京は、早くも来季を見据えている。結成4年目で見えたもの、そして5年目で目標とする次のステップとは――。

(前回コラムはこちら)

今年のTeamUKYOは昨年よりも確実に強くなった(写真はジャパンカップ時)今年のTeamUKYOは昨年よりも確実に強くなった(写真はジャパンカップ時) 秋も深まり、自転車ロードレースのシーズンはほぼ終幕を迎えた――。今はどのチームも、マネージメントスタッフと選手双方の気持ちは来季へ向かっている時期だろう。

 TeamUKYOも、すでに来季に向けて動き始めている。

 今季の彼らは、日本国内のレースで圧倒的な強さを披露した。しかし、海外から多くの強豪チームが参戦するUCIレースなどに関しては、狙いどおりの結果を残すに至っておらず、「今後の課題も浮き彫りになった1年」といえるだろう。将来的にはプロコンチネンタル化を目指している彼らだが、来シーズンに関しては今年と同様の規模で活動を継続すると、チーム代表の片山右京は話している。

「おおむね予想どおりかな、という状況で進んでいます。体制発表やチームの合宿など、すべてのスケジュールを2015年よりも早めに進めたいと考えてはいるんですが、さまざまな調整もあるので、当初に狙っていたスケジュールより多少は後ろにずれこむかもしれません。理想を言えば、すべてを今年よりも2~3ヶ月、前倒しで進めたいところですけどね。

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プロフィール

  • 片山右京

    片山右京 (かたやま・うきょう)

    1963年5月29日生まれ、神奈川県相模原市出身。1983年にFJ1600シリーズでレースデビューを果たし、1985年には全日本F3にステップアップ。1991年に全日本F3000シリーズチャンピオンとなる。その実績が認められて1992年、ラルースチームから日本人3人目のF1レギュラードライバーとして参戦。1993年にはティレルに移籍し、1994年の開幕戦ブラジルGPで5位に入賞して初ポイントを獲得。F1では1997年まで活動し、その後、ル・マン24時間耐久レースなどに参戦。一方、登山は幼いころから勤しんでおり、F1引退後はライフワークとして活動。キリマンジャロなど世界の名だたる山を登頂している。自転車はロードレースの選手として参加し始め、現在は自身の運営する「TeamUKYO」でチーム監督を務めている。

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