【新車のツボ173】ランドローバー・ディフェンダー。オシャレで高性能、今ふうSUVに生まれ変わってもレガシーはそのまま

  • 佐野弘宗●取材・文・写真 text & photo by Sano Hiromune

 今は高級SUVブランド名として知られるランドローバーだが、その起源は(今はなき)英国ローバー社が、第二次大戦後の1948年につくった1台の作業用四輪駆動車の商品名だった。その元祖ランドローバーは世界各国の軍隊、警察、消防などでも重宝されて、初期の古典的な基本構造を受け継いだまま2015年までつくられた......のだが、途中で"ランドローバーのディフェンダー"へと改名した。

 というのも、同社の四輪駆動車(今でいうSUV)は1970年にレンジローバー、そして1990年にディスカバリーと徐々に増殖していったからだ。3台目のディスカバリーが出た時点で"ランドローバー"はシリーズ全体を指すファミリーブランド名に昇格したのだった。

 元締めのローバー社はその後に経営不振におちいって買収が繰り返されるのだが、熱狂的なファンを世界中に多く抱えるランドローバーだけがスピンオフ。現在では、もともと別会社だったジャガーとコンビとなって"英国の総合高級車メーカー"として、資本的にはインド財閥のタタ・グループ傘下にある。

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