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【新車のツボ172】スバル・レヴォーグ。旬なハイテクだけじゃない。地力が魅力のイヤーカー

  • 佐野弘宗●取材・文 text by Sano Hiromune
  • photo by SUBARU

 もう旧聞に属する話になってしまったが、2020年の年グルマともいうべき"2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤー"は、スバルの新型レヴォーグが獲得した。かくいう私も同賞選考委員として、そのレヴォーグに10点満点を投じさせていただいた。

 いまのクルマ業界における二大トピックといえば、"電動化"と"自動運転"だ。とくに電動化は、昨年末から世間を騒がせている"最旬"のテーマだが、新型レヴォーグは残念ながら(?)、電動化のカケラもない純エンジン車である。今回の日本カー・オブ・ザ・イヤーでも、レヴォーグ以外の有力候補はなにかしらの電動化要素をもつハイブリッド車だったことを考えると、この点は、ちょっと時代に合っていない感があるかもしれない。

 いっぽうで、レヴォーグは高速道路でステアリングから手をはなした"ハンズオフ走行"が可能な1台である。もっとも、ハンズオフが可能なのは「前走車アリで車速が50km/h以下となった渋滞時」にかぎられて、その間もドライバーはきちんと前方を見ている必要がある。よって、厳密には"運転支援"の域を出るものではないが、現時点で屈指の「自動運転に近いクルマ」であることは間違いない。

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