宮司愛海アナが驚く石川祐希選手の意外な役割「海外遠征では...」 (2ページ目)

  • 佐野隆●写真 photo by Sano Takashi

 特に、最大の武器であるサーブが、海外の強豪チームにとっても脅威になると思います。点が欲しいところでサービスエースを決め、男子日本代表を勝利に導く"頼れるリーダー"の活躍に期待しています。

 このふたりに続いて存在感が増してきたのが、19歳の西田有志選手です。西田選手は春高時代から石川選手の大ファンで、自分の部屋にポスターを貼り、サインも大事にとってあるそうですよ。高校卒業後には、「石川選手がいる中央大学に入ろう」と考えたらしいのですが、西田選手が入学すると同時に石川選手が入れ違いで卒業してしまうことに気づき進学を諦めたそうです(笑)。

 そんな西田選手には、とんでもない爆発力がありますよね。「ここぞ」というときにスパイクを任せられる雰囲気は、出そうと思って出せるものではないと思いますし、試合でも輝いて見えます。高校卒業前にVリーグデビューを果たし、18歳にして日本代表メンバーに選ばれていますが、まだまだ発達途上だと思います。更に成長した時、どれほどの選手になるか想像もつかないです。

 西田選手と同じポジションには、右ひざの前十字靱帯損傷という大ケガを乗り越えた清水邦広選手が帰ってきました。8月3日に行なわれたカナダとの親善試合で、日本代表に復帰した瞬間をみることができたのですが、ベストパフォーマンスとはいかずとも、コートに入った時の「やってくれそう」という期待感は健在でした。

 会場も「ゴリさんが帰ってきた!」という暖かい空気に包まれていました。清水選手は、私がまだバレー取材を行なう前から日本代表の中心として活躍してきた選手。選手生命にかかわるケガから復帰したこと自体がすばらしいのですが、長く男子日本代表の主力を担ってきた33歳のベテランの力は、チームの大きな支えになると思います。

 清水選手と同期の福澤達哉選手も、同じく経験豊富なベテランですよね。2008年の北京五輪での全敗、2012年ロンドンオリンピック・2016年リオオリンピックの出場権を逃した悔しさを知っている選手なので、今回のワールドカップや東京オリンピックに向け、精神的支柱の役割や経験値などが期待されていると思います。

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