精度の高いキックでゴールを量産するサラー。マネする時のポイントは?

  • 松岡健三郎●取材・文 text by Matsuoka Kenzaburo
  • photo by Matsuoka Kenzaburo

スポルティーバ 足ワザ100連発
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リバプールで、世界トップレベルのプレーを見せているモハメド・サラー。精度の高いキックがゴール量産を可能にしている。今回は名古屋グランパスなどで活躍した阿部翔平氏に、サラーのテクニックを実際にプレーしてもらい、キックの特徴とマネするポイントを聞いた。

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サラーの正確なキックを分析 photo by Getty Imagesサラーの正確なキックを分析 photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る↓【動画】サラーのテクニック 実演&解説

 サラーはスピードあるドリブルもそうですが、キックの精度が高いのも特長です。

 右サイドから中央へカットインしてシュートするのが得意の形ですが、この時蹴り出す方向に対してボールの横からアプローチして蹴る状況が多いです。ここで体の向きを工夫したり、上体をひねって蹴ったりして、左右に正確に蹴り分けることができます。

 ただこの蹴り方は、ボールの真後ろからだったり、斜め後ろから助走して蹴るやり方よりも、マネはしやすいと思います。うまく蹴れない人は、ボールの横から入る蹴り方を試してみてください。

 またボールの横からアプローチする蹴り方だと、上半身の回転(ひねり)の力をボールに伝えられます。蹴り足も、例えばボールの真後ろから入る蹴り方より、インパクトでボールに足が触れている時間を少しだけ長くすることができます。

 その分、ボールに力が加わった強くて重いシュートを打つことができます。今回紹介した「インカーブシュート」などでも、仮に手を伸ばしたGKの指先で触られたとしても、シュートの重さや勢いでそれをはじいてゴールが決まるような感じです。

サラーは、ボールの横からアプローチする蹴り方が特徴サラーは、ボールの横からアプローチする蹴り方が特徴この記事に関連する写真を見る もう一つ、サラーの得意な「ワンバウンドシュート」ですが、これは低い弾道でGKの前でボールをバウンドさせて、対応しにくいシュートを蹴ります。とくに芝のピッチで濡れていたりした場合、シュートに変化をつけるにはすごくいいアイデアです。

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