モーグル界の世界的トップ選手6人が札幌に集結 超豪華レッスンに子どもたちは「すごい」と感嘆 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by © T-world / Taro Tampo

選手は人格者になるべき

――それぞれ国が違いますが、自分たちの国でモーグルはどの程度盛んなのでしょうか。

ウォルター 自分が五輪で金メダルを獲ったことや、僕のチームメイトがワールドカップでメダルを獲っていることで、どんどんモーグルの人気が高まっています。その影響で子どもたちもモーグルを始めてくれているので、今から未来が楽しみです。

ミカエル 今まででカナダには5人のゴールドメダリストがいたので、僕のなかにはロールモデルがいっぱいいました。そんな環境だから、今もモーグルをやる子どもたちがどんどん増えていて、とてもうれしく思っています。

堀島 日本では里谷多英さんが長野五輪で金メダル、ソルトレイクシティ五輪で銅メダルを獲ったりしていましたし、上村愛子さんもモーグル界のトップを引っ張ってくれました。女子だけではなく、男子では平昌五輪で原大智さんが銅メダルを獲ったことで勢いがついて、北京五輪での僕のメダルにつながったと思っています。今は女子の川村あんりも頑張っていますので、男女とも世界で戦える選手がいるのかなと思います。

 僕はトヨタ自動車に所属していますし、(川村)あんりはレッドブルと契約していますが、今後モーグルを広めるためには、そんな大手企業の力も必要だと感じています。みんなが知っている企業名だからこそ、僕たちのことを知ってもらう機会が増えますし、選手たちもサポートするに値する人になるために、努力をして人格者になるべきだと思っています。そんなところがモーグル界には必要なことなのかなと思います。

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――目標達成に向けて、自分に言い聞かせている言葉や、座右の銘はありますか。

ミカエル 明確な言葉というのはないんですが、自分を信じることを一番大切にしています。自分のゴールを決めたうえで、毎日の小さいゴールを立てています。例えばジムトレーニングでのゴールであったり、雪上トレーニングでのゴールであったり......。同時にゴールまでの過程も楽しみたいと考えています。自分は数々のタイトルを獲得してきましたが、まだ勝ちたい気持ちがあるんです。

ウォルター 僕も自分を信じることはいつも大切にしています。まずは達成したいことを決めるのですが、それは自分にしかできないことですので、自分を信じてきちんとやっています。

堀島 「温故知新」という言葉です。昔の事柄を調べなおしたり考えなおしたりして、新しい見解を探り当てていくという意味です。モーグル界には歴史がありますので、今いる自分の立場を振り返って、過去のことから今を考え未来に繋げていこうという気持ちで頑張っています。そのほかにも僕はいろんな言葉が好きで、「自分が考えたことのないところに答えがある」とか。歌でもしっかりと歌詞の内容を理解しながら聞いていたりします。

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