東京丸の内に架空の街が存在。三菱地所が手掛けるラグビーを活用した街づくりがなぜ人をひきつけるのか

  • text by Sportiva

三菱地所が手掛ける『丸の内15丁目』に住民登録している人は1万人を超えている三菱地所が手掛ける『丸の内15丁目』に住民登録している人は1万人を超えている支えて活きる。最先端「企業スポーツビジネス」

三菱地所が開設した「丸の内15丁目」

 東京駅から西側に広がるエリアは「丸の内」という地名で、高層ビルが立ち並ぶビジネス街として知られている。その丸の内は1~3丁目まであるが、デジタル上に「丸の内15丁目」という街が存在している。その街を作っているのが、オフィスビルや商業施設などの開発を手掛ける三菱地所だ。

 ちなみに三菱地所は、1998年に「丸の内再構築」に着手し、丸ビル(丸の内ビルディング)、新丸ビル(新丸の内ビルディング)の建設はじめ、丸の内一帯の開発に長年携わってきた。

 丸の内15丁目は、ラグビーの新しい魅力に出会える架空の街として2018年9月にウェブサイトとして設立された。その立ち上げの契機となったのが、三菱地所が日本開催のラグビーワールドカップのオフィシャルスポンサーになったことだ。

『丸の内15丁目プロジェクト』の町長で、三菱地所の広報部ラグビーマーケティング室の高田晋作室長は、スポンサーになった経緯をこう話す。

「我々は街づくりを生業としている会社です。丸の内もそのひとつで、街づくりとスポーツの力を掛け合わせることで、そのほかの街に負けないような街としての競争力をつけるとともに、スポーツの魅力も一緒に高めることができないかというのが、スポンサー契約に至った理由です」

 さらに三菱地所の視点は、全国、世界へと広がっている。

「ラグビーワールドカップは全国12会場で開催されましたが、我々は地方創生も取り組んでいますので、街づくりの観点から、全国の地域と連携して、地方創生にも貢献できるのではないかと考えました。

 そして我々は海外でもビジネスを行なっています。ラグビーワールドカップで海外からたくさんのファンが来日することが予想されていましたので、海外とのつながりも作っていけるのではないかという観点も、スポンサーになった理由です」

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