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スポーツの専門家が注目するLIXILの最先端スポンサーシップの秘密 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by LIXIL

 2022年2月末に公開した『堀琴音プロ vs 有村智恵プロ スペシャルマッチ』では、純粋にふたりがラウンドを楽しむ動画となっており、すでに9万回再生を超えるなど、多くのファンに視聴されている。

 また鹿島アントラーズの選手が出演する『The Session』の人気も高く、10万回再生を超える動画がいくつも登場している。企業アカウントのチャンネルで、ここまで充実した番組コンテンツと視聴回数は、日本のアクティベーションのなかでも稀有だろう。

 堀琴音プロのマネジメントを担当する間嶋豊之進氏は、「選手に負担をかけないように、アスリートファーストで企画を考えてくれ、アクティベーションを通じて選手の価値を一緒に上げてくれています」とLIXILのサポートに感謝の念を抱いている。

 このようなアクティベーションに舵を切ったきっかけは、2016年、東京2020オリンピック・パラリンピックのゴールドパートナーへの表明だった。鹿島アントラーズとの取り組みは1990年代前半までさかのぼり、当時はトステム(2011年のLIXIL誕生時に合併した5社のうちの1社)のブランド名でユニフォームの胸スポンサーをしてきた。しかし「5年前(2016年)までは企業のアドバータイジングという意味でのスポンサーシップだった」と戸谷氏が振り返るように、企業名の露出がメインで、その他スポーツへのサポートもあるなかで、統一した発信が不十分だと感じていた。

 そこで2017年、「スポンサーをしているクラブや選手の協力を得て、一つのベクトルとなって目標に向かっていけば、大きな力になるのではないか」と考え、『LIXIL×SPORTS』をスタートさせた。

 これを機に社内の意識は変わり、自らが主体となってスポンサーシップの契約・活動を行ない始めた。2019年にサンロッカーズ渋谷とSCARZの2チームと契約を結んだが、どちらも代理店などの他社から持ち込まれた企画ではなかった。

「5年前にファンとともに歩むパートナーという形に切り替えた時に、我々の理念を理解いただけるところと一緒に手を組んでいきたいと考えました。サンロッカーズ渋谷様も、SCARZ様も、堀琴音プロも我々の理念に合致しましたので、直接コンタクトを取って、『一緒にやりませんか』とアプローチしました」

 サンロッカーズ渋谷については、まず直接電話をしてチケットの購入が可能かどうかを聞き、初年度は最前列の年間シートを購入するところから始めたという。そして2年目に少額枠のユニフォームスポンサーとなり、3年目から背中スポンサーとなる契約を結んだ。

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