SASUKEワールドカップを日本で開催 「サスケくん」森本裕介が海外勢を見て覚悟したこと (3ページ目)

  • 大野智己●取材・文 text by Ohno Tomoki

【海外でも盛り上がるSASUKE】

――かなり緻密に考えられていたわけですね。一方、各国選手のラインナップはいかがでしたか。

森本 メンバー表を見た時、これは相当苦しい戦いになる、勝ち進んでいくのは厳しいだろうと思いましたね。ドイツのレネ・キャスリー選手は現地大会でも完全制覇を遂げているうえ、2019年に日本のSASUKEに初出場ながらもファイナルへ進出。ライバルとして注目していました。またアメリカはNINJA WARRIOR(現地制作版SASUKE)の歴史が長く、完全制覇を果たしたダニエル・ギル選手、女性で唯一SASUKEのサードステージに進んだジェシー・グラフ選手など名うての選手ばかり。そのほかの国の選手も実力者が揃い、一瞬たりとも気が抜けないです。

――海外選手をご覧になって気がつかれたことはありますか。

森本 それぞれが思い切りのいいプレーをするという印象がありますね。怖いもの知らずというか。ものすごいタイムを狙って、実際に出したりしますし。日本の選手のほうが慎重です。そのあたりのスタイルも見ていると面白いですよね。

――先ほど世界大会に7度出場されたとお話されましたが、森本さん自身、日本のSASUKEが海外に人気があると実感したのはいつ頃ですか。

森本 やはり海外に行き始めた当初、2014年ですね。アメリカ・ラスベガスに行ったんですが、大勢の方が僕を知っていて声をかけてくるんです。驚きと同時に、SASUKEが見られているんだと実感しました。街中どこへいっても熱気がすごくて、まるでオリンピックのような雰囲気。テレビ番組の収録とはまるで思えなかったです(笑)。ほかにマレーシア、ドイツ、フランスにも行きましたが、やはり同じ印象を受けましたね。

―― 一方でNINJA WARRIORとSASUKEの違いは?

森本 4つのステージがあることは同じなんですが、何より障害物が違いますし、規格も外国人サイズでとにかく大きい。僕らがジャンプしても届かないこともありました(笑)。僕ら日本のプレーヤーにとってはすべてが新エリアなわけで、それを一発勝負でやるのは難しいですね。逆に日本開催であれば、海外選手にとって不慣れなセットでの勝負。僕らにとって大きなアドバンテージになります。

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