バスケ動画が大バズリしたモデルの菜波。中高6年間は部活で「しょっちゅう泣いていました」 (3ページ目)

  • 永塚和志●取材・構成 text by Kaz Nagatsuka
  • 猪岐沙矢佳●撮影 photo by Inomata Sayaka

今でも大好きなバスケ

この記事に関連する写真を見る―― 今でもバスケはやっているそうですね。

菜波 はい。昨日もプレーしたんです。月に2、3回の頻度でやっています。プレーをするのは高校の友だちとか、あとはカメラマンさんとかメイクさんとか、お仕事の人たちともやっています。

―― 月に2、3度というのは、けっこう多いですね(笑)。

菜波 あまりプレーできるところも見つからなくて、最初は月1ぐらいが限界だったんですけど、「バスケをやりたい、やりたい」と言っていたら、不思議と見つかるようになってきました。でも、ケガすると怒られちゃうから、気をつけながらやっています。昨日はちょっと、突き指しちゃったんですけど......(苦笑)。

 本当は、ケガをしないように抜くところは抜かないといけないんですけど、やっぱりボールを必死に取りに行きたくなっちゃうんです。

―― そんなスポーツ少女の菜波さんが、モデルを目指したきっかけは何だったのですか?

菜波 小学6年生の時に初めてお母さんと原宿に行って、竹下通りでスカウトしていただいて、「そういう世界もあるんだ」と興味を持ってはいたんです。中高でバスケをしていたのでとても両立などできないとは思いつつ、それでも、雑誌でモデルさんのことを読んだりしながら憧れてはいました。それで、高校を卒業したらモデルを目指そうと決めていたんです。

 でも、実際に事務所に入ると、マネージャーさんが写真を見て「これは10代の体じゃない」って。それまでバスケをしていて、ゴリゴリのスポーツ少女で体もアスリートのままでした。
でも、そこから2年間くらい、めちゃくちゃ頑張って、ダイエットやトレーニングをして、鍛えるところは鍛えて体のラインを変えて、筋肉も落とすべきところは落として、なんとかモデルとしてやっていくことができるようになりました。

―― インスタグラムに、ご自身がバスケをプレーする姿をアップされていますが、菜波さんのバスケのイメージが浸透し始めたのはいつくらいからでしたか?

菜波 高校を卒業してから現役の子たちと試合をする送別会的な試合があって、それをインスタにあげたんです。その時、私はプレーをしていなかったんですけど、コメント欄で「バスケ部ではマネージャーだったんですね」と言われ、プレーヤーだったっていうプライドがちょっと傷ついてしまって(笑)。

 そのあと、すぐに消すつもりでドリブルをついている映像を友達に撮ってもらってアップしたら、それがけっこうすごいことになったんです。当時は再生回数とかよくわかってなかったんですけど、「レディー・ガガ並みの再生回数だよ」と聞かされて。「えー、すごい!」と、びっくりしましたね。

 そこからは、コメント欄でも「最近、バスケやっていますか?」といった感じでけっこうバスケネタのコメントをしてくれる人も増えてきました。そこが始まりだったような気がします。

――そして、今年9月からの日本テレビ系スポーツニュース番組『Going! Sports&News』のバスケットボールサポーターのお仕事につながったんですね。

菜波 そうですね。「私=バスケ」というのが定着してきた......か、どうかはまだわからないんですけど(笑)、これからこのお仕事をとおして、定着してくれたらいいなと思います。

後編:「嘘なんじゃないか」と菜波が驚いた番組のバスケットボールサポーター就任>>

ヘアメイク/後藤若菜(ROI)

Profile
菜波(ななみ)
1998年9月10日生まれ。東京都出身。身長168cm。
女性ファッション誌『CanCam』(小学館)の専属モデルとして活躍中。今年9月には、日本テレビ系スポーツニュース番組『Going! Sports&News』の、バスケットボールサポーターに就任。中高6年間のバスケのプレー経験を生かし、来年夏に行なわれる男子バスケのW杯に向けて、取材などに取り組んでいる。

インスタグラム>>

Twitter>>

【筆者プロフィール】永塚和志(ながつか・かずし)
スポーツライター。前英字紙ジャパンタイムズスポーツ記者。Bリーグ、男女日本代表を主にカバーし、2006年世界選手権、2019W杯等国際大会、また米NCAAトーナメントも取材。他競技ではWBCやNFLスーパーボウル等の国際大会の取材経験もある。東京五輪で日本女子バスケ代表を銀メダルに導いたトム・ホーバスHC著「ウイニングメンタリティー コーチングとは信じること」、川崎ブレイブサンダース・篠山竜青選手 著「日々、努力。」(ともにベースボール・マガジン社)等の取材構成にも関わっている。

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