佐藤晴美が考えるモデルとしての理想像。ダンサーとしての今後も明かした (2ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • 立松尚積●撮影 photo by Tatematsu Naozumi

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 ダンスを始めた幼少期から、その優劣を周囲からジャッジされてきた彼女は、いつのころからか客観的視点を自身の内に育むようになったという。そのような自身に向けられる厳しい審美眼は、モデルとしての佐藤晴美も磨き上げた。

「ダンスを始めてから自然と、こういう曲の時に高い評価を得ているなとか......わたしは線が細くてなかなか筋肉がつきにくかったから、ダンスもジャズなど柔らかい動きが自分のパフォーマーとしての個性だと気づきました。

 モデルのお仕事が入るようになってからは、先生や学校に習いに行く訳ではないのですが、雑誌などで海外のモデルさんのポーズを見て勉強し、それをカメラの前で試したりしていました。E-girlsのアー写(アーティスト写真)撮影の時にも、勉強したことを試したり。インプットしたのをアウトプットして、その繰り返し。

 ただ最近は、逆にいろいろ考えすぎちゃっているのかも」

 モデルとしての仕事も増えていくなかで、何が正しいのか、どのようなポーズや表情が見る人の心を動かすのか......それらの試行錯誤を重ねて至ったのは、ダンサーとしての彼女が目指す地点とも同じ、表現者としての神髄だった。

「モデルとしての考え方は、ここ1年くらいでも本当に変わってきたと思います。洋服をきれいに着ることはもちろん大切だけれど、そのほかにモデル自身に魅力があるんだなと。

 以前は、きれいに着ようとか、そのためにスタイルを保とうって思っていたんです。でも、好きなモデルさんを見ると、やっぱりその人の人柄とか、中身を知りたくなってくる。だからわたしも、『知りたいな』と思ってもらえる人になりたいし、そのためには、どういう生活を送っているのか、どんなものを食べているのかも同時に発信していく女性になりたいなと思ったんです。

 それが理想なのかな。ひとりの女性として提案していきたいことがたくさんあるし、自分も楽しい。みなさんも、パーソナルな部分も知ることができたほうが楽しいのかなって。だから、私自身がまず、いろんな方面にアンテナを広げることを意識するようになりました」

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