【水泳】伸び盛りの15歳!池江璃花子「5カ月で3つの日本新記録」 (2ページ目)
池江がたった5カ月で3つの日本記録を樹立できるほどに成長したのは、ただ伸び盛りの年齢だから、という理由だけではない。その秘密はストロークの効率アップに隠されている。
夏の世界水泳選手権までは、元々池江が持っていた水を捉える感覚や、不安定な水中で安定した姿勢を保つバランス感覚といった、持ち前のセンスだけで泳いでいた印象が強い。
しかし、それでは世界に届かないことを痛感した池江を指導する村上二美也(ふみや)コーチは、ワールドカップ東京大会後に、こう話していた。
「テンポが落ちないようにしながら、1ストロークで進む距離を伸ばすことを課題にして取り組んでいます」
骨格も含めた成長の過渡期の15歳という年齢もあり、あまり過度な筋力トレーニングを行なうのは好ましくないと判断。そこで池江と村上コーチが取った、世界に少しでも近づくための方策が、ストロークの効率をアップさせることだったのだ。
夏以降に取り組んだこの作戦の効果は、東京都選手権の100m自由形で、日本記録更新という形で早くも表れた。
夏とは見違えるほど、一見ゆったりした泳ぎに見える大きなストロークに変化し、1ストロークで進む距離は明らかに伸びて、それでもスピードは変わらない。この効果は100m自由形の後半のラップタイムに表れた。
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